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ガトリンに桐生、山縣ら日本スプリント陣が挑戦!

2017年世界選手権で、ウサイン・ボルト(ジャマイカ)を破り金メダルを獲得したジャスティン・ガトリン(アメリカ)が男子100mに参戦。

日本勢は、昨年 9秒台を叩き出し“日本新記録”を樹立した桐生祥秀(日本生命)、10秒00 の“日本歴代 2位”をマークした山縣亮太(セイコー)、ロンドン世界選手権 4×100mR“銅メダル”獲得の多田修平(関西学院大学)、リオオリンピック 4×100mR“銀メダル”のケンブリッジ飛鳥(Nike)、高校歴代 3位の記録を持つ「ダイヤモンドアスリート」の宮本大輔(東洋大学)が出場予定です。

山縣、勝つ!ガトリン VS. JAPAN

 日本のトップレベルのランナーだけでなく、自己記録9秒74を持つガトリンら海外の強豪との直接対決だ。山縣は世界に目を向ける。2年前の大会で10秒21と、ガトリンには0秒19差をつけられた。

 山縣:目指しているのは日本人1位ではなく、ガトリン選手ら海外の招待選手に勝って1位。自分のレベルが上がったと実感したいんです。世界を見据えた時、いつまでも停滞しているわけにはいかないですし、そのつもりで冬季練習をやってきました。

 今大会は11、12、16年と過去3度出場も優勝はない。所属先の冠も付く大会の初制覇へ気合十分だ。

 今季初戦だったサマー・オブ・アスレチックスGP(オーストラリア)では10秒15。「1本走ったことで試合の緊張感を思い出した」と話す。スタートに本来の鋭さが戻れば、記録は伸びる手応えがある。昨季は春のオーストラリア合宿で右足首を痛め、思うような練習を積めなかったが、今季は大きなけがはない。「すごい自分に対して進歩を感じるんですよね」と走れる喜びをかみしめる。

 昨年9月には自己記録を0秒03更新する10秒00を出した。だが、日本選手権は6位で世界選手権出場を逃しただけでなく、日本人初の9秒台も桐生に先を越され、悔しいシーズンだった。今季の目標は高い。

 山縣:記録的には9秒8を出したいです。自分の力だけでなくて、いろんな条件がそろう必要はありますが、チャンスはあると思っています。

 10秒00を出した時の追い風は0.2メートル。自らの成長度に加え、2.0メートルに近い追い風が吹けば、現実味を帯びる数字と捉える。10秒00を出したのは、今回の舞台と同じ、ヤンマースタジアム長居だ。さらなる衝撃の走りを見せたい。

日本人初の9秒台桐生も参戦

 昨年9月に日本人では初の9秒台を出した桐生は国内では100メートル今季初戦となる。

 次なるテーマに掲げているのが世界の大舞台で活躍すること。ガトリンとの対決は、まさに絶好の機会だ。今春に東洋大を卒業し、日本生命の所属となった桐生は「9秒台を出して注目される中、恥じない結果を出したい。不安よりも可能性を楽しみたい」と話す。

 もう9秒98は過去の栄光と位置付け。6日に野球の阪神―中日戦では始球式を務めた時、周囲から「9.98」の背番号を勧められても「去年の記録」と断った。また10秒を切れるようなどの思いを込めて「100」を選んだ。大会1週間前の12日には、国際陸連が主催する最高カテゴリーの競技会シリーズ「ダイヤモンドリーグ」の上海大会の100メートルに出場する。大阪は凱旋(がいせん)の舞台となっているかもしれない。


日本人初の9秒台桐生祥秀

ケンブリッジは米修業の成果を見せる

 ケンブリッジは米国修業の成果を示す。昨秋から今春まで米国の有力プロチーム「ALTIS」の練習に参加。リオ五輪100メートル銅メダル・デグラッセ(カナダ)らと切磋琢磨(せっさたくま)した。今季は9秒台突入だけでなく、日本選手権の優勝が目標となる。今大会に向けては「ものすごくレベルが高いレースになる。日本選手権前に力を出して、いい走りができたらいい」と意気込む。昨年は向かい風1.2メートルの条件下で10秒31と、ガトリンに0秒03秒差に肉薄する2位。今年こそはビッグサプライズを起こしたい。


米修業の成果を見せたいケンブリッジ飛鳥

昨季ブレイク多田「優勝を目指したい」

 昨季にブレークした多田は今季の目標に「最低でも9秒台」と掲げている。さらなる進化を目指し、苦手の後半も失速しない走りに着手。筋力も増して、9秒台を「今年は出せる自信がある」と言う。前回大会は前半までガトリンをリードする加速力を披露。ガトリン、ケンブリッジに次ぐ10秒35の3位だったが、その衝撃的な走りで、関西の注目選手だった立場から全国でも名が知られる存在となった。今年は地元・大阪開催で懸ける気持ちも強い。「注目され始めた試合。結果を出したい。優勝を目指したい」と燃えている。


地元・大阪で優勝を目指す多田修平

期待のホープ宮本

 新しい風を日本男子短距離界に吹き込む。今春から東洋大に入学した宮本は、山口・周南中時代に10秒56の中学新、京都・洛南では高校歴代3位となる10秒23を出したホープだ。今後、さらなる成長が期待される18歳は「まずは着実に1歩1歩タイムを伸ばしていきたい」と青写真を描く。今春から東洋大のオーストラリア合宿に参加し、課題のスタートを修正した。今大会に向けては「ガトリン選手や日本トップレベルの選手の中で、いかに自分のレースをできるか」と話している。下の世代から上位陣を突き上げる。


期待のホープ宮本大輔

MEN 100m

2018年3月22日現在

氏名
Nat/所属
PB 17SB 主な戦績 Profile
ジャスティン・ガトリン
USA
9.74 9.92 2017世界選手権1位
アイザイア ヤング
USA
9.97 9.97  
金 國栄
KOR
10.07 10.07  
桐生  祥秀
日本生命
9.98 9.98 日本記録保持者
山縣  亮太
セイコー
10.00 10.00 2016オリンピック4×100mR 2位(1走)
多田  修平
関西学院大学
10.07 10.07 2017日本選手権2位, 国体1位
ケンブリッジ  飛鳥
Nike
10.08 10.08 2016オリンピック4×100mR 2位(4走)
宮本  大輔
東洋大学
10.23 10.23 高校歴代3位  
※所属は2018年5月20日時のものです。

セイコーゴールデングランプリ陸上

2018年5月20日(日)
会場:ヤンマースタジアム長居