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【セイコーGGP】「世界体感ポイントを予習しよう!」種目別見どころ②~投てき編~

2023.05.06(土)


ゴールデンウィークに入り、日本グランプリシリーズやダイヤモンドリーグも開幕。
いよいよ国内外の陸上トラックシーズンが本格的になってきました。

5月21日(日)開催、セイコーゴールデングランプリ陸上2023横浜までもあと15日となった中で、各種目どんな特徴があって「世界体感」できるのか、そのポイントをご紹介します!

昨日に続く第2回は「投てき」種目。

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やり投 - "コントロールの限界"に挑戦するジャベリンスローワー

今大会、唯一の投てき種目である「やり投」。
オレゴン2022世界選手権において決勝進出を果たしたディーン元気(ミズノ)や、オレゴン2022世界選手権銅メダリストで、日本グランプリシリーズ織田記念にてブダペスト世界選手権内定となった日本記録保持者・北口榛花(JAL)らが出場予定。

投てき種目の中では、最も軽く(男子800g/女子600g)最も長い(男子2m60~70/女子2m20~30)投てき物を扱う種目。

「軽いんだから、飛ばすのは簡単なのでは?」と思うかもしれませんが、逆です。
軽いがゆえに、力をちょっと違う方向に加えるだけで真っすぐ飛ばなくなります。
また軽いがゆえに、風の影響を非常に受けます。

しかも、やり投は投てき種目の中ではハンマー投と並んで最も遠くに飛ぶ種目でもあります。
そのため、助走からやりを放す(リリース)瞬間まで、精密にコントロールされた動きが求められるのです。




写真提供:フォート・キシモト

風向きと風の強さの把握から始まり、助走スピード、投てき前の腕の引き具合、投てき時の姿勢、投てき角度など、挙げるとキリがないほど複雑な要素がピタッとはまって初めて、あの美しい放物線が産まれているのです。

投てき選手としての「強靭なフィジカル」は勿論のこと、その肉体を最大限活用するため、とことん研ぎ澄ました投てきテクニックををぜひ会場で体感してみてください!

特に今大会では、"ワールドクラス"とされる「男子80m台・女子60m台」を観られる可能性が...!?
男子・女子ともに世界大会メダリスト・ファイナリストが多数来日予定なので、要注目です。

~「世界体感」できる有力海外選手~

■ケルシー・リー・バーバー(オーストラリア)

女子やり投界の最高峰に君臨する一人であり、目下、世界陸上2連覇中。ちなみに、昨夏のオレゴンで金メダルを獲得したことで、バーバーは史上初めて世界陸上女子やり投でタイトル防衛を果たした選手となった。一昨年の2020東京五輪では、予選の投擲で苦しみながらも決勝進出を果たし、銅メダルを獲得している。

自己ベストは2019年にマークした67m70で、2023年4月25日現在の世界ランキングは2位。

雑誌の表紙を飾ったこともあり、趣味は料理。

生まれは南アフリカながら、9歳で豪州に移住し、現在は夫でコーチのマイク・バーバーと二人三脚で競技に臨んでいる。

■リナ・ムゼ(ラトビア)

キャリア円熟期に入り、一段と輝きを増し始めたジャベリンスローワー。

ジュニア時代から将来を嘱望された存在であり、2010年のU20世界陸上女子やり投で銀メダルを獲得すると、2011年にはU20欧州選手権で銀メダルを獲得したほか、国内ジュニア記録を更新。しかし、シニアデビュー後は主要大会で上位進出を果たせないでいたが、昨夏のオレゴン世界陸上では6位入賞を果たし、存在感を示した。自己ベストは2019年にマークした64m87

昨年のセイコーゴールデングランプリでは2位に入っており、今回は相性の良い大会で頂点を狙う。

マッケンジー・リトル(オーストラリア)

赤丸急上昇中のジャベリンスローワー。2023年4月25日現在の世界ランキングは4位。

ジュニア時代はやり投に留まらず、400m障害や七種競技でも国内トップレベルの実力を発揮した万能型アスリート。一躍、その名を知らしめた一昨年の2020東京五輪では、女子やり投予選で62m37を投げていきなり2位につけ、周囲を驚かす。決勝は振るわなかったものの、8位と五輪初入賞を果たす。そして迎えた昨年のオレゴン世界陸上女子やり投決勝では、大舞台で自己ベスト(当時)の63m22を投げ、銅メダルとわずか5センチ差で5位入賞を果たした。

その後、昨年8月に64m27をマークして自己ベストを更新している。

写真提供:フォート・キシモト

>>女子やり投、その他の出場選手はこちら
>>男子やり投 出場選手はこちら

情報提供:平床大輔

次回は中長距離編です。お楽しみに!

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