男子100メートルは、ジャスティン・ガトリン(34=米国)が向かい風0・4メートルの中、10秒02で優勝した。 日本勢では山県亮太(23=セイコーホールディングス)が、10秒21で2位に入った。 期待の桐生祥秀(20=東洋大3年)はスタートで出遅れ、10秒27で4位。サニブラウン・ハキーム(17=東京・城西高3年)は10秒34で5位だった。 ◆ガトリンの話「とても気持ちよく走れた。向かい風が来ると予想していたので、コーチと電話で話してスタートをきっちりやると決めていた。(ストライドを)短く力強い踏み込みを心がけ、その通りにできた。シーズンは長いので、うまい形で入りたかった。右足首がケガで腫れていたが、それも治り、うまい具合にパフォーマンスできた」
男子200メートルは、アーロン・ブラウン(23=カナダ)が向かい風0・6メートルの中、20秒32で優勝した。 日本勢最高は20秒40で2位の飯塚翔太(24=ミズノ)。藤光謙司(30=ゼンリン)は20秒90で、8人中6位に終わった。 ◆ブラウンの話「はるばる日本まで来たので勝ちたかった。今日は良いレースができた。風の中のタイムとしては満足している。先週、自己ベストを出して、今はとても調子が良い。リオデジャネイロ五輪に出られたら、決勝まで進みたい」
男子400メートルは、日本のウォルシュ・ジュリアン(19=東洋大2年)が、45秒68で優勝した。 ジュリアンは粘りの走りを見せたが、惜しくもリオデジャネイロ五輪派遣設定記録の44秒89の突破は成らなかった。 優勝候補で、昨年の世界選手権1600メートルリレー銀メダルメンバーのレニー・クォー(28=トリニダード・トバゴ)は、46秒73で4位に沈んだ。 ◆ジュリアンの話「最後のコーナーでしっかり加速できた。その後、スピードを維持できれば、派遣設定記録は切れると思う。(6月の)日本選手権で優勝して、設定記録を切り、リオに行きたい」
男子800メートルは、エリック・ソウィンスキ(26=米国)が、1分45秒92で優勝した。 レースは予想通り、ソウィンスキとアブラハム・ロティチ(22=バーレーン)の争いとなったが、ソウィンスキが0秒29差をつけて振り切った。 ◆ソウィンスキの話「14時間のフライトで疲れた状態だったが、シーズン最初のレースがこのような結果で良かった。この大会への出場は全米選手権(代表選考会)とリオデジャネイロ五輪への対策の1つ。しっかり準備して8週間後の選考会に臨みたい」
男子3000メートルは、ゴンファ(21=エチオピア)が7分51秒99で制した。ラスト100メートルでスパートをかけ、後続のブランケンシップ(27=米国)らを振り切った。ふだんは3000~5000メートルで戦う。リオ五輪では5000メートル代表だ。「今回も勝ててうれしい。今後も高いレベルの試合に出て、自己ベスト(7分43秒94)を更新していきたい」と意欲的だった。 日本人でただ1人エントリーした鎧坂哲哉(26)は、兵庫リレーカーニバル、織田記念からの転戦。中断で待機していたが、ペースの上がった終盤ついて行けず8分4秒87で、9人中8位に終わった。「スピード練習の一環で最後に仕掛けるつもりが、対応できなかった」。6月の日本選手権に向けて調整する。
男子110メートル障害は、謝文軍(25=中国)が、向かい風0・6メートルの中、13秒36で優勝した。 ポスト劉翔の謝は、力強いハードリングで他の選手を圧倒した。終わってみれば、2位の張鴻林(22=中国)に0秒23の大差をつけた。 ◆謝の話「劉翔さんとは2007~12年までいっしょにトレーニングしてきた。向かい風だったが、ピッチのコンディションが良かった。13秒36は屋外で今季2度目。目標は13秒20で、リオデジャネイロ五輪決勝進出を果たしたい」
男子400メートル障害は、野沢啓佑(24=ミズノ)が48秒67で優勝。リオデジャネイロ五輪派遣設定記録の48秒74を突破した。 3日の静岡国際で、自己ベストの49秒07で優勝した野沢は、この日も好調を維持。2戦連続の自己新で五輪出場をほぼ手中に収めた。 ◆野沢の話「48秒台を目標に掲げていたので、今回は(自分に)高い点数をあげられる。率直にうれしい。去年に比べ、前半のスピードが変わってきている。これに満足せず、上を目指して頑張りたい」
リオデジャネイロパラリンピック種目の男子100メートルT44(下肢切断)は、ジャレッド・ウォレス(25=米国)が、向かい風0・8メートルの中、10秒97の大会新で優勝した。 ◆ウォレスの話「移動の疲れはあったが、思い通りのスタートが切れ、良いタイムが出せた。まだ、シーズン序盤だが、90%の走りはできている。リオでは100メートルと400メートルリレーで金メダルを狙っている」
男子走り高跳びは、15年世界選手権銀メダルの張国偉(24=中国)が、2メートル33で優勝した。 張は6日のドーハ(カタール)のダイヤモンドリーグ大会で2メートル31だったが、2センチ記録を伸ばした。 ◆張の話「昨日ドーハから川崎に着いたばかりで、今日の記録には満足している。五輪では、黄色人種初の2メートル40を記録して、表彰台に上りたい」
男子走り幅跳びは、中国のニューフェース黄常訓(21)が、7メートル95(追い風1メートル)で優勝した。 黄は昨年の世界選手権銅メダリストの王嘉男(19=中国)の、7メートル88(追い風0・8メートル)を7センチしのいだ。 ◆黄の話「今季初の屋外の大会で、まあまあの記録が出て満足している。日本の大会も初めてだったが、一生懸命に応援してくれたおかげで優勝できた。リオデジャネイロ五輪も、東京五輪も出場したい」
男子棒高跳びは、15年世界選手権金メダルのショウナシー・バーバー(21=カナダ)が、5メートル62で優勝した。 今季室内で6メートル超えのバーバーは、この日は風に悩まされた。しかし、試技の差で2位の沢野大地(35=富士通)を上回り、世界王者らしい勝負強さも見せた。 ◆バーバーの話「風が強い中でのパフォーマンスには満足している。来月は中国で2大会、チェコで1大会に出場する。リオデジャネイロ五輪に向けては、ヨーロッパでトレーニング後に少し休憩し、米国から南米へ入る。五輪では金メダルを狙うが、何色でもメダルが取れて、表彰台に上れればハッピーだ」