男子100メートルは、ジャスティン・ガトリン(36=米国)が向かい風0・7メートルの中、10秒06で優勝した。 日本勢トップは、10秒13で2位の山縣亮太(25=セイコー)。日本人初の9秒台(9秒98)スプリンター桐生祥秀(22=日本生命)は、10秒17で4位に終わった。 ◆ガトリンの話「(7位だったダイヤモンドリーグの)上海はトラックのコンディションが悪く、最初に滑ってしまった。だから今日はきっちり修正して、堅い走りをしようと心がけた。2019年、20年も競技は続ける。アテネオリンピックから始まった競技人生なので、オリンピックでキャリアを終えたいと思っている。そのためには、まず、健康でいたい。来年は世界選手権で、もう一度メダルを狙いたい」
男子200メートルは、アイザック・マクワラ(32=ボツワナ)が追い風0・9メートルの中、19秒96で優勝した。 ダイヤモンドリーグ400メートル年間王者のマクワラは、レース後、お得意の腕立て伏せパフォーマンスを見せ、大阪のファンを沸かせた。 ◆マクワラの話「来年はカタールで世界選手権があるが、今の良い状態をキープして臨みたい。世界選手権と東京五輪では、400メートルでワールドレコードを目指したい」
男子400メートルは、リオ五輪日本代表のウォルシュ・ジュリアン・ジャミイ(21=東洋大)が、45秒63で優勝した。 金丸祐三(30=大塚製薬)は46秒29で4位に終わった。 ◆ウォルシュの話「声援がすごく大きくて、それに応えようと思った。これからもしっかり調整して、より良い記録を出したい」
男子800メートルはムスタファ・スマイリ(21=モロッコ)が1分46秒18で優勝した。 2位には日本記録保持者の川元奨(25=スズキ浜松AC)が、1分47秒22で続いた。
男子1500メートルはライアン・グレグソン(28=オーストラリア)が、3分37秒72で優勝した。 ◆グレグソンの話「優勝候補としてプレシャーを感じないように心がけた。結果には非常に満足している。今年は勝ち続けることが目標。国際大会で勝って、記者会見できる経験を続けていきたい。リオ五輪の9位はオーストラリアとして良い結果だったが、東京ではメダルを獲得したい」
男子3000メートルはケニア人のエバンス・ケイタニー・キプトゥム(18=トヨタ紡織)が、7分54秒05で優勝した。 2位には、7分54秒73の自己ベストをマークした服部弾馬(23=トーエネック)が入った。 ◆キプトゥムの話「去年はタヌイ選手に負けたが、今年は優勝できたので、素晴らしいレースだったと思う。今年はワールドジュニアでできるだけ速く走るのが目標。東京五輪は、まだ先の話なので、来年考えたい」
男子110メートル障害は、陳奎儒(24=チャイニーズタイペイ)が向かい風0・4メートルのい中、13秒49の自己ベストで優勝した。 ◆陳の話「代打出場だったので、練習のつもりで走った。でも、コーチと約束したタイムで走れて良かった。アジア大会の代表にはすでに選ばれている。(最低でも)3位には入りたいが、1位を目指して頑張りたい」
男子400メートル障害は、安部孝駿(26=デサントTC)が48秒97で優勝した。 スタートのリアクションタイムは、7選手中最も遅い0・194。2位の岸本鷹幸(28=富士通)の0・140に後れを取ったが、第一人者として安定した走りを見せて逆転した。
パラリンピック種目の男子100メートルT64(ひざ下切断など)は、フェリックス・ストレング(23=ドイツ)が追い風0・6メートルの中、10秒93のシーズンベストで優勝した。 ◆ストレングの話「昨日は夜の22時に(大阪に)着いた。どうなるかと思ったが、自分を信じて、良く眠るようにした。スタジアムまでの雰囲気がポジティブになり、集中力も高めたので良いレースができた。リオパラは1回目の出場で、まだ若く、特別な感情があった。2020年は少し円熟するので、東京では100メートルと走り幅跳びで、より活躍したい」
今大会で最も注目の男子400メートルリレーは、日本Aチーム(山縣、飯塚、桐生、ケンブリッジ)が37秒85の大会新で優勝した。 2位は38秒64で日本Bチーム(多田、原、小池、藤光)。急造チームの米国オールスター(ガトリン、ヤング、カーネズ、ローソン)は、38秒98で4位に終わった。
男子ハンマー投げはパベル・ファイデク(28=ポーランド)が、78メートル51で優勝した。 ファイデクは1投目はファウル。2投目も伸び悩んだが、3投目にトップに立つと、そのまま逃げ切った。 ◆ファイデクの話「時差7時間、試合の20時間前に日本に到着した。今日の試合は今季一番タフなものだった。時差で疲れていたが、3投目はベストを尽くすことができた。東京オリンピックについては、ドラゴンボールを生んだ日本が好きなので、とても楽しみにしている」
男子棒高跳びはスコット・ヒューストン(27=米国)が、5メートル50で優勝した。 同記録で沢野大地(37=富士通)、江島雅紀(19=日大)と並んだが、試技数の差でヒューストンの優勝が決まった。 ◆ヒューストンの話「大会の雰囲気は良かったが、向かい風に邪魔をされた。レベルの高い選手との戦いだったので、5メートル70~80は行きたかった。19年の世界選手権、20年のオリンピックで良い記録を出すため、今は経験を積みたい。そして、最終的には5メートル90、6メートルを目指したい」
男子3段跳びは、リオ五輪代表の山下航平(23=ANA)が向かい風1・0メートルの中、16メートル42のシーズンベストで優勝した。 17メートル15の日本記録を持つ山下訓史氏の息子で、東京五輪での連続代表入りを狙っている。
男子砲丸投げはダミアン・バーキンヘッド(25=オーストラリア)が、2投目に20メートル42をマークして優勝した。 ◆バーキンヘッドの話「20メートル42、27、32と3回続けて投げることができた。結果にはとても満足している。大阪はとても良い環境で、良い気持ちだった。今年は自己ベストの21メートル35を超えたい。そして、将来は21メートル50~60も投げてみたい。来年は世界選手権があるが、今は安定感を重視している。そして、ちょっとずつ進化していきたいと思っている」
男子走り幅跳びは、ジャービス・ゴッチ(26=米国)が追い風0・8メートルの中、4回目に7メートル95を跳び、優勝した。 ◆ゴッチの話「今日の試合は後半が良かった。今年の目標は(自己記録を超える)8メートル28。今年は全米陸上で4位だったが、来年と20年にはアメリカ代表に入り、世界選手権、東京五輪で戦いたい」
男子走り高跳びは、戸邊直人(26=つくばツインピークス)が2メートル30の好記録で優勝した。王宇(26=中国)と同記録だったが、試技数の差で上回った。 戸邊は2メートル30まで全て1回でクリア。そこまで2度失敗の王が、2メートル32を3回落として優勝決定後、2メートル34の日本新記録に挑んだが、惜しくも更新は成らなかった。
男子やり投げは、鄭兆村(24=チャイニーズタイペイ)が、81メートル69で優勝した。アジア選手初の90メートルスローワー鄭は、5投目に貫禄を示した。 ◆鄭の話「大阪を今年の第1試合に選んだ。天気も良く、観客も熱烈に応援してくれるので、とても良い。今年の目標はアジア大会で(91メートル36を超える)自己新を出すこと。そして、19年世界選手権、20年東京五輪に向けては、台湾陸協と密接に練習計画を立てている。それが自分のやるべきことだと思っている」