女子100メートルは、ティアナ・バルトレッタ(30=米国)が、向かい風1・7メートルの悪条件の中、11秒23で優勝した。 2位は100分の7秒差でブレッシング・オカグバレ(27=ナイジェリア)。土井杏南(20=大東大3年)は、11秒94で7位に終わった。 ◆バルトレッタの話「リオデジャネイロ五輪は、100メートルと走り幅跳びで出場を狙っている。だから今日は(代表選考会の)全米選手権の準備として、良い大会になった」
女子200メートルは、モニカ・ブレナン(オーストラリア)が、向かい風0・7メートルの中、23秒54で優勝した。 日本人最高は24秒00で3位の青山聖佳(大阪成蹊大)。市川華菜(ミズノ)は24秒09で4位に終わった。 ◆ブレナンの話「今日のパフォーマンスについては、1600メートルリレーに出場した後としては満足している。リレーの後、体を休め、リラックスして臨めた。リオデジャネイロ五輪出場はまだ決まっていないが、それに向けて頑張っている。7月12日の最終選考より早く決めたい」
女子800メートルで大会新記録が出た。テセマ(19=エチオピア)が2分0秒66と、2001年にハウエル(ジャマイカ)が記録した2分1秒79を1秒13も縮めた。2着マクワゴン(25=オーストラリア)と3着のペティ(24=ニュージーランド)も大会新のおまけ付きだ。後半先頭に立って押し切ったテセマは、すでにリオ行きを決めている。「1年間アキレスけんを痛めていたが、治った。今の状態ならメダルを取れる」と強気だった。 日本人では、北村夢(20=日体大)が自己ベストを0秒94上回る2分4秒57で5位。「海外の選手と戦うのは2回目。ペースが速かったが、食らい付いていった」とうれしそうだった。
女子400メートルハードルは、ローレン・ウェルズ(27=オーストラリア)が、55秒23で優勝した。 今年のオーストラリア選手権を制し、すでにリオデジャネイロ五輪出場を決めているウェルズ。この日は正確なハードリングでリードを奪い、2位の久保倉里美(34=新潟アルビレックスAC)に0秒91の大差をつけた。 ◆ウェルズの話「火曜の大会(静岡国際)では満足できなかったが、今日はステップを間違えずにハードルを越え、2番目に良いタイムを出せた。これほど速く走れるとは思っていなかったので、五輪に向けて自信になる」
女子3000メートル障害は、ケニア勢が1~4位を独占した。ハイペースから抜け出したのは、トゥイゴング(26)。優勝タイムは、9分31秒30だった。「状態は悪くなかった。流れについて行けた。みんなで切磋琢磨(せっさたくま)しながら、レースができた」と振り返った。 昨年9月に9分53秒72のジュニア日本新、学生新をマークした松山大の高見沢安珠(20)は、ここでも9分53秒82で日本人最高の7位。「練習では今まで1番ハードルが跳べていた。目標の日本選手権で自己ベストを狙う」と話していた。
女子走り幅跳びは、昨年の世界選手権金メダリストのティアナ・バルトレッタ(30=米国)が6メートル61で優勝した。 3月に7メートル05の今季世界最高をマークしたブルック・ストラットン(22=オーストラリア)との一騎打ちとなったが、勝負強さを見せた。 ◆バルトレッタの話「前回の試合から9カ月のブランクがあった。トレーニングを始めて2カ月。今日は100メートルと合わせて2種目あったので、疲れないように助走の距離を40メートルから35メートルに短くした」
女子3段跳びは、ダナ・ベルダコバ(34=スロバキア)が13メートル76で優勝した。 昨季14メートル27をマークし、すでにリオデジャネイロ五輪出場を決めているベルダコバ。1、2回目の試技はファウルだったが、3回目に13メートル47を跳んでリズムをつかむと、6回目に逆転した。 ◆ベルダコバの話「昨晩ドーハから到着したばかりで疲れていたが、優勝できてよかった。リオでは決勝に残り、14メートル以上を跳びたい」
女子走り高跳びは、エリザベス・パターソン(27=米国)が、1メートル93の自己ベストで優勝した。 パターソンは1メートル75から1メートル90までを1回でクリア。3人が残った1メートル93は、ただ一人クリアして優勝を決めた。 アジア大会2連覇中のスベトラーナ・ラジビル(29=ウズベキスタン)は、1メートル90で2位に泣いた。 ◆パターソンの話「室内では1メートル95を跳んでいるが、1メートル93は屋外での自己ベスト。練習の成果を出せた。ゴールデングランプリでの優勝でリオ五輪選考の全米陸上に自信がついた」
女子やり投げは、エリザベス・グリードル(27=カナダ)が62メートル59で2連覇した。 日本期待の海老原有希(30=スズキ浜松AC)は62メートル13で2位となった。 グリードルは5投目までは6番手の記録だったが、最終6投目に海老原を逆転した。 ◆グリードルの話「ドーハから昨晩着いて、調子が良いとは言えなかったが、五輪標準記録を突破でき、カナダ代表も決まった。リオでは今日のようにウオームアップからハードに投げて、表彰台に立ちたい」
女子1600メートルリレーは3分33秒72に終わった。3日の静岡国際陸上で3走だった千葉麻美を樫山楓に替えたが、2走市川華菜からのバトンを受け取るのに手間取った。「最低でも3分32秒台は出したかった。練習と試合でバトンのタイミングが微妙に違った」と市川は反省する。静岡のタイムは3分34秒58。0秒86縮めた。「タイムはまだ上げられる」。この日走った4人は皆、同じ思いだ。