女子100メートルは、向かい風1メートルの中、イベト・ラロワコリオ(33=ブルガリア)が11秒40で優勝。200メートルと合わせ、短距離2冠を達成した。 リオ五輪女子400メートルリレー金メダルメンバーのティアナ・バルトレッタ(31=米国)は、走り幅跳びの疲れもあってか、11秒47の3位に終わった。 ◆ラロワコリオの話「勝利はいつもうれしいが、今日はスプリントの2種目で勝てて、とくにうれしい。100メートルにはバルトレッタ選手ら、手ごわい相手がそろい、勝つつもりはなかったが、決して驚く結果ではない。100メートルもブルガリア代表として、世界選手権に臨むつもり。次の大会でシーズンベストを出して、獲得したい」
女子200メートルは、リオ五輪7位のイベト・ラロワコリオ(33=ブルガリア)が22秒98で優勝した。 昨シーズン後は「室内競技をやらず、トレーニングに長い時間をかけた」というラロワコリオ。その成果 を今季初戦の好タイムに結びつけ、この日、世界選手権代表入りを決めた。 ◆ラロワコリオの話「また、日本に戻ってきて、観客に歓迎されるレースができてうれしい。風があり、気温も高い中、22秒台後半で走ることができ、今シーズン最初にしては良い結果を出せた。唯一の目標は200メートルのタイムを上げていくことで、ブルガリア記録の22秒01を今年破りたいと思っている」
女子1500メートルは、ネリー・ジェプコスゲイ(25=ケニア)が4分6秒86で優勝した。 16年北京ワールドチャレンジ3位のジェプコスゲイは、「今日はとても暑かったので、むずかしいレースになった」と言いながらも、2位のローレン・ジョンソン(30=米国)に0秒79の大差をつけた。 リオ五輪準決勝進出のジェニー・ブランデル(23=オーストラリア)は、4分8秒15の3位に終わった。 ◆ジェプコスゲイの話「今日の暑い条件からは良いタイムが出せた。元々は800メートルのランナーなので、この1500メートルにはスピードを維持して、耐久力を上げようという気持ちで臨んだ。ロンドン世界選手権に出場し、東京五輪にもケニア代表として戻ってきたい」
女子100メートル障害は、クイーン・ハリソン(28=米国)が12秒65で優勝した。 米国がメダル独占のリオ五輪同種目で、選考会4位で代表入りを逃したハリソン。この日の好タイムで、ロンドン世界選手権出場に向けて自信をつかんだ。 リオ五輪7位のティファニー・ポーター(29=英国)が13秒00で2位。同4位のシンディ・オフォリ(22=英国)は13秒08の3位で、日本のエース木村文子(エディオン=28)が13秒10の僅差で4位となった。 ◆ハリソンの話「シーズンの立ち上がりだったが、ライバルに恵まれ、12秒65という良いタイムを出せた。リオは100分の2秒差で代表入りできずに落胆した。今年の最大の目標はロンドンの代表入り。決意と闘志をもって臨む」
女子走り幅跳びは、15年世界選手権と16年リオ五輪連続金メダリストのティアナ・バルトレッタ(31=米国)が6メートル79で優勝した。 15年世界選手権銀メダルで、7メートル7の自己記録を持つシャラ・プロクター(28=英国)が6メートル65で2位に入った。 ◆バルトレッタの話「いつも勝つことはうれしいが、今日は(4回)全て良いジャンプができたので、とくにうれしかった。前回王者として出場する今年の世界選手権では、連覇を果たしたい」
女子砲丸投げは、ジェネバ・スティーブンス(27=米国)が18メートル48で優勝した。 15年世界選手権10位のスティーブンスは、2回目に18メートル6をマークして勢いに乗り、4回目に記録を伸ばした。 スティーブンスはこの日、ハンマー投げにも出場し、7位に入った。 郭甜茜(21=中国)が17メートル69で2位。リオ五輪代表で19メートル26の自己ベストを持つフェリシャ・ジョンソン(27=米国)は、17メートル39で3位に終わった。 ◆スティーブンスの話「自分の海外での経験は日本が最初で、今回が4回目の訪問。日本はファンタスティックで、楽しむことができた。今日は毎回毎回できるだけ遠くに飛ばそうと、1回1回集中した。でも、考えていなかった(良い)記録で、この結果に驚いている。今後は世界選手権出場に向けて、国内に集中したい。代表入りは間違いないと思っている」
女子やり投げは、劉詩穎(23=中国)が66メートル47のアジア新記録となる大会新で優勝した。 15年アジア選手権優勝の劉は、昨年、リオ五輪に出場し、今季も好調。1回目、2回目と63メートルスローを連発すると、3回目に自己新ともなるビッグアーチを描いた。 リオ五輪6位のキャスリン・ミッチェル(34=オーストラリア)は、63メートル23で2位だった。 ◆劉の話「コンディションはまあまあだったが、まさかの自己新となる66メートル47が出て、びっくりした。素晴らしい競技場と観客の応援がなければ、出なかった。まだ、世界選手権代表には決まっていないが、この記録であれば大丈夫だと思う。高い目標を立てて頑張っているが、今は技術とフォームの安定に力を入れている」
女子ハンマー投げは、グウェン・ベリー(27=米国)が74メートル13で優勝した。 今季76メートル77の北米記録を樹立したベリーは、1回目に73メートル58を投げてトップに立つと、3回目に優勝記録まで伸ばした。 リオ五輪銅メダルのソフィー・ヒッチョン(25=英国)は73メートル97で2位、同銀メダルの張文秀(31=中国)は71メートル27で6位に終わった。 ◆ベリーの話「すばらしい相手と競争できて、すばらしい1日だった。この1年しっかり練習してきたので、去年と比べコンディションが良かった。リオのメダリストに勝てて気持ちが良い。これで世界選手権でも勝てる可能性が出てきた。この後はしっかり準備して、代表選考の全米選手権での勝ちにつなげたい」
女子走り幅跳びT44(下肢切断)は、リオパラリンピック5位の高桑早生(24=エイベックスHD)が、4メートル90(追い風0・5メートル)で優勝した。 高桑は飛躍に3回成功。自己ベストの5メートル11には及ばなかったが、1回目と3回目に4メートル79、2回目に4メートル90と安定感を見せた。